JURI’S TEAROOM とは

本当は自分たちの居場所が欲しかった。
どこかで英国を離れた寂しさを埋めたかった。

そんな我々の強い思いが、今回のジュリスティールームの誕生物語です。

そして一年かけて見つけた物件。
それは国際色豊かである一方、どこか庶民的で生活感もある麻布十番にありました。

築350年のコッツウォルズストーンの外壁と薔薇やクレマチスのティーガーデンのジュリスを訪れたお客様には一見、現在の味気のない外装とシャビーシックなインテリアに違和感を覚えるかもしません。
しかし私たちが再現したいものは、現地で英国人から学んだ『精神』です。

周りとの調和を考え、与えられたものを最大限に活かすーその心にあります。

我々日本人が築350年保存指定建造物の家主になり、右も左もわからないところから、ウィンチカムの地元民に全てを教わりました。
彼らの教えを守り、『周りとの調和を乱さないような店作り』を心がけ、今回も派手な看板を掲げることもなく、狭い店内は白を基調に広く見せる工夫をしました。

かつての英国ジュリスの訪問者が、ご来店の際に『この鏡、見たことある!この絵も覚えてる!懐かしい!』と感じてもらえるオブジェや装飾品を壁にかけたり、置いたりして開業を迎えました。家庭的なおもてなしは当時から変わりません。

スタッフの多くが、イギリス経験者です。
各々の個性がひかる、のびのびとした接客を心がけております。時には、英国ファンのお客様との会話を楽しみながらサービスをしております。

イギリス地元客に愛されたように、麻布十番のジュリスでもお客様が、英国菓子と紅茶で至福の時間を過ごして、明日の元気となって頂けたらと思います。
その願いが叶いつつある今、自らキッチンに立ち、大好きなスタッフと共に日々お客様をお迎えできることに喜びを感じています。

>>お店への行き方

オーナー

宮脇樹里(みやわき じゅり)
ジュリス ティールーム オーナー

鎌倉生まれ。

16歳で父親の転勤に伴い渡英。
セント アンドリュース(St Andrews)大学卒業。修士号取得。

1998年
ル・コルドン・ブルーのロンドン校にて料理とお菓子を学び、グランド・ディプロマ取得。

2000年
オックスフォードシャー、グレイト・ミルトン村でお菓子教室を主宰。
日本人駐在員婦人たちを中心に英国菓子や仏蘭西菓子の魅力を伝える。

2003年
コッツウォルズ、ウィンチカムで「Juri’s – The Olde Bakery Tea Shoppe」を開業。

2005年
JTBルックツアーのアフタヌーンティーを開始。

2008年
「トップ・ティー・プレイス(U.K.’s Top Tea Place 2008)」に選ばれる。
イギリス人の「心のふるさと」として知られるコッツウォルズには毎年多くの観光客が訪れるが、受賞以来、ジュリスも大変な賑わいを見せた。

2016年
三越日本橋本店の英国展での盛況を目の当たりにし、ジュリスの日本で作る英国菓子にこそ意味があると可能性を感じた。

英国ジュリスのトップティープレイス受賞以来、忙殺される日々を送るも母親の急逝を機に心の拠り所をなくし、仕事に従事することが困難になる。
心身の回復を理由に人生で一番長い『休息』を取り、英気を養う。再び始めたくなるまで徹底して『休む』ことが社会復帰への最善の道だったことに気づいた。

2017年
三越日本橋本店ジュリス ティールームのブランドオーナーとして23年ぶりの本帰国を決意。

2022年
2号店 「ジュリスティールーム麻布十番」を開店。

2022年6月30日
三越日本橋本店ジュリスティールームを閉店し、現在に至る。

英国ジュリスティールームのかつての訪問客をはじめ、日本橋本店のジュリスを懐かしむお客様やアフタヌーンティーを愛してやまない人々が忙しない日常から抜け出し、ほっとできる憩いの時間を提供すべく早朝より英国菓子の創作に励む日々を過ごしている。
お店のような美しいお菓子作りを目指すのではなく、家庭的な優しさが伝わるお菓子と評されるのを何よりの喜びとしている。